更新日:2026年8月15日|カテゴリ:HDD・SSD・ストレージ選び

本記事のおすすめ・比較は、広告報酬の多寡ではなく、公表スペック・技術的根拠にもとづいて選定・評価しています。当サイトは実機のNASを保有していますが、本記事で挙げる外付けHDD/SSDの実機テストは行っていません。速度は各規格の理論値・実効の目安、価格は当サイトが確認した実売の目安です。

「写真と動画でPCの空きが無い。外付けHDDをもう1台買うか、それともNASにするか——どっちが正解?」
データが増えてきた人が、必ず一度はぶつかる分かれ道です。どちらも「データを入れる箱」ですが、つなぎ方が違うだけで、できることが根本から変わります

この記事で比べるのは、DAS(ダス)=USBでPCに直結する外付けHDD/SSDと、NAS(ナス)=LANにつなぐ共有ストレージの2つ。「DAS」は、要するに家電量販店で売っているあの外付けHDDのことなので、聞き慣れない言葉に身構える必要はありません。

結論:1台のPCで完結するなら外付けHDD(DAS)、家族で共有するならNAS

  • 外付けHDD/SSD(=DAS)=USBでつなぐだけ。安い・速い・設定がほぼ不要。ただし使えるのはつないだ1台のPCだけ
  • NAS=LANにつなぐ小型サーバー。家族の複数端末で共有・外出先アクセス・自動バックアップ・RAID冗長化・24時間稼働ができる
  • 写真・動画を「自分のPCのために」ためたいだけなら外付けHDD。4TBなら19,500円前後で足ります
  • 家族全員の写真を1か所に集めたい・外からも見たいならNAS。同じ実効4TBを共有+RAIDで持つと約10.1万円前後かかります
  • 迷ったら外付けHDDから始めて構いません。あとでNASを買っても、その外付けHDDはNASのバックアップ先として無駄になりません

価格は2026年7月28日に確認した実売の目安です(変動します)。

外付けHDD(DAS)について検索でよく聞かれる点を、先に一問一答でまとめます。

外付けHDD(DAS)のよくある疑問 ひとことの答え
費用の目安は? 据え置き型の外付けHDD 4TBで19,500円前後(執筆時点)。ポータブルSSDは2026年の高騰で容量単価が高い
複数端末で共有できる? DAS単体では不可=つないだ1台のPC専用。共有したいならNAS(PC経由の共有は下で解説)
速度は速い? USB接続ならNAS(1GbE)より規格上は速い。ただし中身がHDDなら約180〜260MB/sで頭打ち
容量は増やせる? 台数を足すか大容量モデルに買い替え。多ベイDASケースならRAIDでまとめて拡張できる
主な機能・できること 高速転送・持ち運び・「つなぐだけ」の手軽さ。多ベイ機はRAID冗長化に対応
NASとの決定的な違いは? 自分のPCが寝ていても動くかどうか。NASは電源を入れっぱなしで動く小さなサーバー

各項目は本文で詳しく解説します。「共有・自動バックアップ・RAID冗長化・24時間稼働」まで必要な人はNASも合わせて検討してください。

この記事が答えること・答えないこと

外付けストレージの話は範囲が広いので、先に線を引いておきます。

疑問 答える記事
外付けHDDとNAS、どっちを買うべき? この記事
外付けを買うと決めた。どの製品を選ぶ? 写真・動画を守る外付けHDD/SSDの選び方
NASの中に入れるHDDはどれ? NAS用HDDのおすすめ
NASにすると決めた。どの機種? 家庭用NASおすすめランキング

この記事が担当するのは「どっちの箱を買うか」を決めるところまでです。機種選びまで一気に読むと長くなるので、方針が決まった時点で上の記事へ進んでください。

外付けHDD(DAS)とは?PCに直接つなぐストレージ

DAS(Direct Attached Storage=直接接続ストレージ) は、USBやThunderboltでパソコンに直接つなぐ外部ストレージのことです。家電量販店で売っている外付けHDD・外付けSSDは、ほぼすべてこのDASにあたります。複数のHDDを入れられる「HDDケース(多ベイDAS)」も同じ仲間です。

つまりDASは、新しく覚える製品ジャンルではありません。ストレージの構成を分類するときの呼び名で、家庭で言えば外付けHDDそのものを指します。「DASを買う」=「外付けHDDを買う」と読み替えて構いません。

特徴は「つないだ1台のPCからだけ使える」こと。ネットワーク機能を持たないぶん構造がシンプルで、価格が安く・転送が速く・設定もほぼ不要(挿すだけ)です。手元の機器に直結して使う「ローカルストレージ」の最も身近な代表格が、この外付けHDD/SSDです。

タイプ別のおすすめ(外付けHDD/SSDの選び分け)

  • 持ち運びたい・動画編集の作業ドライブに使う → ポータブルSSD(速いが2026年は割高)
  • 自宅で写真・動画をまとめて安くためたい → 据え置き型の外付けHDD(容量あたりの単価が最安クラス)
  • 高速+HDD故障への備えも欲しい(共有は不要) → 多ベイDASケース+NAS用HDD
  • 製品名まで決めたい人は写真・動画を守る外付けHDD/SSDの選び方へどうぞ

外付けHDD(DAS)の主な4タイプ

DASと一口に言っても、用途に応じて主に4タイプに分かれます。

タイプ 特徴 価格目安 向く用途
ポータブルHDD バスパワー駆動・手のひらサイズ 数千円〜2万円 持ち運び・PCの容量補助
ポータブルSSD 駆動部なし・静かで速い 2026年は高騰中(下の費用の章で比較) 持ち出し・動画編集の作業用
据え置き型外付けHDD AC電源・3.5インチ・大容量 4TBで19,500円/8TBで3万円台 自宅PCの大容量保管
多ベイDASケース HDDを複数搭載・RAID対応機も 2万〜6万円+HDD代 動画編集・大容量作業

ポータブル2種は手軽さと持ち運び、据え置きは容量単価、多ベイは拡張性が強みです。とくに多ベイDASケースはRAID対応のものもあり、NASに近いHDDの冗長性を「ネットワークを介さない高速接続」で得られます。ただしあくまでDASなので、複数端末での共有や外出先アクセスはできません。「高速+冗長性は欲しいが、共有は不要」という動画クリエイターに向く選択肢です。

外付けHDD(DAS)は家族で"共有"できる?

結論:外付けHDD単体では、複数端末での共有はできません。 外付けHDD/SSD(DAS)はUSBでつないだその1台のPCからしか使えないのが基本です。スマホや別のPCから直接アクセスする、外出先から見る、といった使い方は単体では成立しません。

厳密には「裏技」もあります。外付けHDDをつないだPC側のフォルダ共有(Windowsの共有設定など)を使えば、同じLAN内の別端末からそのHDDを覗くことは可能です。ただし——

PC経由の共有には弱点があります
- 親機となるPCの電源を切ると共有も止まる(常時アクセスできない) - 速度・安定性・同時アクセス性は専用機(NAS)に劣る - 外出先からのアクセスやスマホの自動バックアップには不向き

「家族や複数端末で常に共有したい」「外からも見たい」なら、最初から共有前提で設計されたNASのほうが確実です。

つまり、共有を主目的にするならNAS、1台のPCで完結するなら外付けHDDという切り分けになります。

外付けHDD(DAS)の"機能"=できること・できないこと

外付けHDD/SSD(DAS)の機能はシンプルで、「PCの容量を高速に増やす」ことに特化しています。

できること

  • 高速なデータ転送:USB/Thunderbolt直結でネットワークを介さないため、規格しだいではNAS(1GbE)より速い
  • 持ち運び:ポータブルHDD/SSDならバスパワー駆動で、別の場所のPCでもつなぐだけで使える
  • 「つなぐだけ」の手軽さ:初期設定やアカウント作成が不要で、挿せばすぐ認識される
  • RAIDによる冗長化(多ベイDASケースのみ):HDDを複数搭載しRAID 1などで1台故障に備えられる

できないこと

  • 複数端末での共有・外出先アクセス
  • PCの電源を切っているあいだの自動バックアップ・24時間の常時稼働
  • 写真のAI整理・メディアサーバー・アプリ追加といった「サーバー的な機能」

できないこと側が自分の用途に入っているなら、その時点でNASの領域です。

外付けHDD(DAS)の"容量"はどこまで?増やし方は?

外付けHDDの容量は製品ごとに決まっており、2TB〜20TBクラスまで幅広く選べます。容量が足りなくなったときの増やし方は主に2つです。

  • 台数を足す:外付けHDDを買い足す。安価だが、データが複数の箱に分散して管理が煩雑になりやすい
  • 大容量モデルへ買い替え/多ベイ化:多ベイDASケースなら複数のHDDを1つのボリュームとしてまとめられ、後からドライブを増設できる機種もある

ただし、容量を1つの大きなプールとして柔軟に拡張し、故障にも備えたいなら、SHR(Synology Hybrid RAID)などに対応するNASのほうが管理はラクです。「とにかく安く容量を足したいだけ」なら外付けHDDの買い足しが手軽で、「増やしつつ安全に一元管理したい」ならNASが向きます。

NASとは?ネットワークにつなぐ共有ストレージ

NAS(Network Attached Storage) は、ルーターやハブにLANケーブルで接続して使う、小さなファイルサーバーです。USBで1台に直結する外付けHDDと違い、家中のPC・スマホ・テレビから同時にアクセスできます。仕組みの詳細はNASとは?初心者向けガイドで解説しています。

RAID(HDDを2台以上使い、1台が壊れてもデータが残る仕組み)による冗長化、外出先からのリモートアクセス、写真の自動バックアップ、メディアサーバーなど、24時間動く多機能サーバーとして使えるのが強みです。「サーバー」と聞くと身構えますが、現代のSynology・Buffaloはスマホアプリの案内に沿って30分ほどで初期設定が完了するので、初心者でも心配いりません。

外付けHDD(DAS)とNASの違いを一覧で比較

比較項目 外付けHDD/SSD(DAS) NAS
接続方法 USB/Thunderboltで1台に直結 LAN(ネットワーク)
複数端末で共有 ✕ 1台のPC専用 ◎ 家族・複数台で同時利用
外出先からアクセス ✕ 不可 ◎ 可能(QuickConnect等)
転送速度 ◎ 高速(規格しだいでNASより速い) ○ ネットワーク速度に依存
初期費用 ◎ 安い(ケース+HDD) △ 本体が高め
障害耐性(RAID) △ 多ベイ機なら一部可 ◎ RAID 1/5/6/SHR
常時稼働・自動化 ✕ PC依存 ◎ 単体で24時間稼働
設定の手軽さ ◎ つなぐだけ △ 初期設定が必要
持ち運び ◎ ポータブル機あり ✕ 据え置き前提

速度はどっちが速い?

結論から言うと、中身がHDDなら日常用途で速度差はほぼ気にしなくてOKです(理由は下の注意書き)。ただ「生の規格の速さ」は外付け(USB直結)が有利なので、念のため目安を MB/s(1秒あたりのメガバイト)に単位を揃えて並べます。数字が苦手なら右端の「ざっくり体感」だけ見ればOKです。

接続規格 理論速度 実効の目安 ざっくり体感
1GbE(NAS標準) 1Gbps 約110MB/s ふつう
2.5GbE(NAS上位) 2.5Gbps 約280MB/s やや速い
USB 3.0 / 3.1 Gen1(外付け) 5Gbps 約400MB/s 速い
USB 3.2 Gen2(外付け) 10Gbps 約900MB/s とても速い
Thunderbolt 4(外付け) 40Gbps 数GB/s(SSD級) けた違いに速い

2.5GbEは1GbEの約2.5倍速で、既存のCat5e/Cat6ケーブルがそのまま使えます(参考:ZOTAC 5GbE/2.5GbE/1GbE 転送速度検証)。

ポイントは、ふだん使うNAS(1GbE)より外付けHDD(USB 3.0)のほうが規格上は速いこと。ただし、次の「HDDの壁」に注意です。

ただしHDD自体の速度上限に注意
接続規格がいくら速くても、中身がHDDなら実速度は約180〜260MB/sが上限です。規格の速さをフルに活かせるのはSSDを使った場合だけ。「外付けだから何でも速い」ではなく、ドライブの種類(HDD/SSD)で頭打ちになる点は両者共通です。

費用はどっちが高い?同じ4TBの総額で比べる

「結局いくら違うの?」に答えるため、同じ4TBぶんのデータを保存する場合の総額を並べます。実効容量の列を必ず一緒に見てください——同じ「4TB」でも、RAID 1を組むと使える容量が半分になる構成があります。

構成 内訳 総額の目安 実効容量 共有 冗長(RAID)
外付けHDD 4TB(1台用・最も安い) 据え置き外付けHDD 4TB 19,500円 4TB なし
多ベイDASケース+HDD(RAID1) ケース2万円と仮定+NAS用HDD 4TB×2(約6.5万円) 約8.5万円 4TB
NAS・Buffalo LS720D0402 4TB(HDD内蔵・手軽) 本体にHDD 2TB×2同梱 約8.4万円 2TB
NAS・Buffalo LS720D0802 8TB(HDD内蔵・手軽) 本体にHDD 4TB×2同梱 約9.9万円 4TB
NAS・Synology DS223j+HDD(RAID1) 本体約3.6万円+NAS用HDD 4TB×2(約6.5万円) 約10.1万円 4TB

NAS用HDDは2026年に値上がり傾向で、WD Red Plus 4TBは約3.2万円/本が相場です。多ベイDASケースの「2万円」は安い部類の製品を想定した仮定値で、RAID対応の上位ケースは3万〜6万円するため、その分だけ総額は上がります。外付けHDDの価格はバッファロー HD-SGDA4U3-B(4TB・CMR)で確認しています。価格の確認日は最も古いもので2026年7月28日です。

先に、この表の都合の悪い前提を書いておきます。

この章で挙げた製品は、いま在庫が細い状態です
- バッファロー HD-SGDA4U3-B(外付けHDD 4TB):メーカー公式の製品ページが「この商品は現在、在庫を限定しております」「この商品は特定販売店向けです」と表示しています。当サイトが2026年8月5日に価格.comで確認したところ、在庫のある安値帯(18,200〜20,780円)と3万円台の上位帯に二極化していました。安値の在庫が掃けると、同じ型番でも3万円台の表示になることがあります - Buffalo LS720D0402/LS720D0802(HDD同梱NAS):ヨドバシは販売終了表示、ツクモは完売、価格.comは掲載店ゼロ(2026年8月3日確認)。当サイトが在庫を確認できたのはAmazon.co.jp本体(8TBはAmazon専売型番のLS720D0802/N)と楽天市場・Yahoo!ショッピングの数店だけです。2026年8月5日に再確認した時点でもAmazon.co.jp本体には在庫がありましたが(以前あった残数の逼迫表示は解消)、量販店の取扱いが戻ったかどうかは確認できておらず、販路はEC中心・価格も動きます

LS720D0402は2026年に希望小売価格が3回改定され、当サイト確認の実売も8万円台まで上がりましたバッファロー「価格改定のお知らせ」2026年7月23日発表・8月3日実施改定価格表PDF)。8TBモデルはAmazon専売型番のLS720D0802/Nを販売元Amazon.co.jpが在庫しており、2026年8月5日の再確認時点でも在庫がありました(製品ページ)。その8TBモデルも8月に入って98,700円まで上がっています(価格は2026年8月14日にAmazon.co.jp本体で確認。在庫状況の確認は8月5日時点です)。なお従来の入門機 Buffalo LS220D シリーズはメーカー公式で全4モデルが販売終了となったため、現行の家庭用LinkStationであるLS720Dシリーズで比較しています。2万円台で買えたLS220Dが姿を消し、LS720Dも値上がりしたことで、「HDD込みで2〜3万円台のNAS」という選択肢は執筆時点ではありません。

ざっくり言うと——「1台のPCで容量を足したいだけ」なら外付けHDDが19,500円前後で済みます。ここから先は、目的が「共有」か「冗長化」かで金額が一段跳ね上がります。

家族で共有したいなら、いちばん手間が少ないのはHDD同梱の完成品NASです。ただし「HDD込みだから安い」は、2026年8月の値上げでほぼ成り立たなくなりました。LS720D 4TBモデルは約8.4万円まで上がり、外付けHDDとの差は64,880円に広がったうえ、RAID 1で使えるのは実効2TBしかありません。容量が倍の8TBモデル(4TB×2・実効4TB)も約9.9万円で、同じ実効4TBのSynology DS223j+NAS用HDD 4TB×2(約10.1万円)との差はわずか2,300円=ほぼ同額です(LS720Dの価格は2026年8月14日確認)。しかも同梱HDDの型番・グレード(NAS用CMRかどうか)はバッファローの製品ページで公表されていません——比べているのは「総額」であって「同じ部材の値段」ではありません。

つまり完成品NASを選ぶ理由は、もう価格ではありません。HDDを自分で選んで取り付ける工程が要らないこと、そしてテレビ録画(DTCP-IP)を移せることが理由になります。LS720Dの中で選ぶなら、1TBあたり24,675円の8TBモデルが、42,190円の4TBモデルより明確に有利です。ただし完成品NASは写真のAI整理・スナップショット・アプリ追加が使えないので、ほぼ同じ支払いでそれらを手放している点は理解しておいてください。

↓この「録画番組を移せる」条件でHDD同梱の完成品NASから選ぶなら、1TBあたりが安いLS720D0802(HDD 4TB×2内蔵・実効4TB)が本命です。他社NASを含めたDTCP-IP対応状況は家庭用NASおすすめ10選で10機種を比較しています。最新価格・在庫はこちらから確認できます。当サイトは本機を保有しておらず、使用体験はありません(評価はバッファロー公式の仕様と当サイトが確認した実売価格にもとづきます)。外付けHDDで足りるかどうかを先に決めてから見てください。

HDD故障に備えてRAIDで二重化するなら、外付け(多ベイDASケース)でもNASでも8万〜10万円台が目安です。ケース代を2万円と仮定した外付け構成が約8.5万円、Synology DS223j+HDD 4TB×2が約10.1万円で、差は16,000円ほど。この差額で共有・外出先アクセス・自動バックアップが付いてくる、という見方ができます。逆に言えば、共有が要らない人にとって、この差額は払う必要のないお金です。

SSDで外付けを組むと速くて静かな反面、2026年は高騰しています。1TBあたりに直すと、据え置き外付けHDDが4,875円、ポータブルSSD(2TB 55,000円)が27,500円で、同じ予算でためられる量が5倍以上違います。大容量の写真・動画の「保管」にはHDDが現実的です。

💡 写真・動画を「ためる」のが主目的なら
1台で完結&とにかく安く → 据え置き型の外付けHDD(4TBで19,500円前後)。家族と共有・自動バックアップしたい → NAS。NASは写真AI整理・スナップショットまで含めて考えるとSynology DS223j+HDDが基準で、HDD同梱の Buffalo LinkStation LS720D は「HDDを一切選びたくない」「テレビ録画(DTCP-IP)を移したい」場合の選択肢です(8TBモデルでも総額はDS223j+HDDとほぼ同額なので、価格ではなく手軽さと録画で選ぶ機種です。写真AI整理・スナップショット・アプリ追加は使えません)。機種の比較は家庭用NASおすすめランキングにまとめています。

↓据え置き型の外付けHDD 4TB(HD-SGDA4U3-B)の最新価格・在庫はこちらから確認できます。

あなたはどっち?3つの質問で決める

ここまでの違いを、自分に当てはめる形にします。次の3つに1つでも「はい」があるならNAS、全部「いいえ」なら外付けHDDです。

  1. そのデータを、自分以外の人(家族)や自分の別の端末(スマホ・タブレット)が開きますか?
  2. PCの電源を切っているあいだも、スマホの写真が勝手に入ってきてほしいですか?
  3. 外出先からそのデータを開くことがありますか?

理由はシンプルで、この3つはすべて「PCが動いていなくても動く箱」が要る用途だからです。外付けHDDはPCの一部なので、PCが寝ていれば一緒に寝ています。

「写真をたくさんためたいだけ」の人への、名指しの答え。撮った写真をPCに取り込んで、開くのは自分だけ——この場合の答えは外付けHDDです。NASにしても機能を使わないまま、電気代(24時間稼働で年間数千円・NASの電気代で試算)と初期設定の手間だけがかかります。逆に、写真が家族それぞれのスマホに散らばっているなら、その時点でNASの用途です。

こんな人は外付けHDD(DAS)

  • 1台のPCで使う作業用ストレージが欲しい(動画編集・RAW現像など)
  • とにかく速度コスパを最優先したい
  • 設定が苦手で「つなぐだけ」で使いたい
  • 持ち運んで別の場所でも使いたい
  • 常時電源ONにはしたくない

こんな人はNAS

  • 家族や複数台のPC・スマホでデータを共有したい
  • 写真・動画を自動でバックアップしたい
  • 外出先から自宅のファイルにアクセスしたい
  • HDD故障に備えてRAIDで冗長化したい
  • 自宅メディアサーバー(Plex等)や常時稼働サーバーを使いたい

なお、この2つはどちらか一方を選び続ける必要はありません。外付けHDDを先に買った人があとからNASを追加しても、その外付けHDDは3-2-1ルールの「別の媒体」=NASのバックアップ先としてそのまま使えます。先に買ったほうが無駄になる、という買い物ではありません。

中に入れるHDD/SSDの選び方

外付けでもNASでも、24時間の連続稼働や多ベイ運用をするなら「NAS用HDD」を選ぶのが安全です。NAS用HDD(WD Red Plus・Seagate IronWolfなど)は、振動対策・長時間稼働・CMR方式を前提に作られており、多ベイDASケースでもそのまま使えます

容量や機種ごとの比較はNASのHDDとSSDはどっち?比較記事、おすすめモデルはNAS用HDDのおすすめで詳しく解説しています。NAS用HDDは2026年に値動きが大きいので、本体とHDDをまとめて、購入直前に総額をチェックするのがおすすめです。実際、WD Red Plus 6TBは秋葉原最安で24,200円(1月10日)→41,800円(7月18日)=+72.7%まで動きました。値上がりの原因と、どの容量帯なら1TB単価で損しにくいかはNAS用HDDの値上がりと相場の推移で数字を並べて整理しています。

一方、持ち出して使う・動画編集の作業ドライブにするなら、外付けSSDが選択肢になります。下記は読み出し最大1,050MB/s(メーカー公表値)をうたうポータブルSSD 2TBで、ロケ先でカードから吸い出す待ち時間が短く、素材を置いたまま編集しても作業が止まりにくいタイプです。ただし前述のとおり、同じ予算でためられる量はHDDの5分の1以下なので、「貯める」目的では選ばないでください。

よくある質問(FAQ)

Q. 写真をためたいだけなら、外付けHDDとNASのどちらですか?
A. 開くのが自分のPCだけなら外付けHDDです。据え置き型の4TBで約2万円と安く、設定も要りません。逆に、家族それぞれのスマホの写真を1か所に集めたい・外出先からも見たい場合はNASになります。判断に迷ったら、本文の「3つの質問で決める」を試してください。
Q. NASの初期設定は難しいですか?
A. 現在のSynology・Buffaloは、スマホアプリの案内に沿って30分ほどで初期設定が完了します。ただし外付けHDDの「挿すだけ」と比べれば手間はかかり、ネットワークの設定でつまずくこともあります。手間をかけたくない度合いが強いなら、外付けHDDのほうがストレスは少ないです。
Q. 外付けHDD(DAS)とNASは併用できますか?
A. できます。むしろ理想的な組み合わせです。NASをメインの共有・保管場所にして、外付けHDDをNASのバックアップ先(3-2-1ルール=データを「3つのコピー・2種類の媒体・1つは別の場所」で守る鉄則の、別媒体)に使う運用は、コストと安全性のバランスが良い定番構成です。
Q. 外付けHDDをネットワークで共有できますか?
A. PCに接続した外付けHDDを、そのPCの共有設定で他端末に見せることは可能です。ただしPCの電源を切ると使えなくなり、速度・安定性も専用機に劣ります。常時共有が目的なら最初からNASが適しています。
Q. 外付けHDDとNAS、どちらが安全ですか?
A. NASはRAIDでHDD1台の故障に耐えられますが、RAIDはバックアップではありません。外付けHDD単体は冗長性が低めです。どちらを選んでも、重要データは別媒体へのバックアップ(3-2-1ルール)が必須です。
Q. DAS用(外付け)にはSSDとHDD、どちらがいいですか?
A. 速度・静音・耐衝撃を求めるならSSD、容量単価(GBあたりの安さ)を求めるならHDDです。2026年はSSDが高騰しており、1TBあたりの単価は据え置き外付けHDDの5倍以上になります。大容量の写真・動画保管はHDD、作業用の高速ドライブはSSD、という使い分けが現実的です。
Q. 外付けHDDとDASは違うものですか?
A. 同じものと考えて差し支えありません。外付けHDDはDAS(直接接続ストレージ)の最も身近な形です。複数ドライブを搭載できるHDDケースも、ネットワーク機能がなければDASに分類されます。

まとめ:用途で選べば失敗しない

外付けHDD(DAS)と NAS の最終結論

  • 外付けHDD/SSD(DAS)=1台のPCで高速・安価に使う作業/保管用ストレージ。4TBで19,500円前後
  • NAS=複数端末で共有・自動バックアップ・リモート・RAID・常時稼働ができる小型サーバー。同じ実効4TBで約10.1万円前後
  • 判断は3つの質問で決まる。他の人・他の端末・外出先が1つでも絡むならNAS、全部ノーなら外付けHDD
  • 速度の生値は外付けが有利。ただしHDDなら両者とも約180〜260MB/sで頭打ち
  • RAIDまで組むなら金額差は16,000円ほど。共有が要らないなら払わなくていい差額です
  • 余裕があればNAS+外付けHDD(バックアップ用)の併用が最も安全

外付けを買うと決めたら写真・動画を守る外付けHDD/SSDの選び方へ、NASに興味が出てきたらNASとは?初心者向けガイド初心者のNASの選び方をどうぞ。NASの中に入れるHDD選びはNAS用HDDのおすすめが参考になります。

参考・出典