更新日:2026年8月13日|カテゴリ:HDD・SSD・ストレージ選び

本記事のおすすめ・ランキング・比較は、広告報酬の多寡ではなく、公表スペック・技術的根拠にもとづいて選定・評価しています。

「NASを買ったけど、HDDはどれを選べばいいの?」
この疑問は、NAS初心者がほぼ全員ぶつかるポイント(そもそもNASとは?という方はNASの仕組みとできることからどうぞ)。家電量販店で売られている普通のHDDを使ってもNAS自体は動きますが、24時間稼働やRAID環境では数ヶ月〜1年で故障するケースもあります。

本記事は、2026年時点で入手可能なNAS用HDD9モデルを実売価格つきの比較一覧表で紹介し、初心者が失敗しない選び方と定番モデルを解説していきます(DAS(USB直結ストレージ)用のHDDも基本は同じCMRモデルでOK)。結論を先に言うと、迷ったら WD Red PlusSeagate IronWolf のCMR版を選べば大きな失敗はありません。

この記事の結論

  • NASには必ず「NAS用HDD」を使う(24時間稼働・RAID最適化)
  • 記録方式は必ずCMRを選ぶ(SMRはRAIDリビルド失敗の実績あり)
  • 初心者の定番は WD Red Plus(4TBはWD40EFZZ / 6TBはWD60EFPX)Seagate IronWolf(ST4000VN006 / ST6000VN006)
  • 容量は「現在の使用量の2〜3倍」が目安。家庭用なら4TB〜8TBが売れ筋
  • WD Red(無印、WD60EFAX 等)は2020年のSMR問題があるため避ける

なぜNASには「NAS用HDD」が必要なのか

NAS用HDDは、デスクトップPC向けHDDと比べて設計思想そのものが異なります。見た目は同じ3.5インチでも、中身は別物と考えてよいでしょう。

普通のHDDとの決定的な違い

NAS用HDDの4つの特徴

  • 24時間365日稼働前提:年間ワークロード180TB/年クラス(デスクトップ向けの約3倍)
  • RAID環境に最適化:TLER(Time-Limited Error Recovery)対応でRAID切り離し事故を防止
  • 振動対策:マルチベイNAS内の共振を抑えるRVセンサー搭載(上位モデル)
  • 低発熱・静音設計:5400rpmクラスを中心に、筐体内の温度上昇を抑制

デスクトップHDD(WD BlueやSeagate BarraCudaなど)を流用すると、数ヶ月〜1年で RAIDから切り離される・代替セクタが急増する・異音が出る といった症状が出やすくなります。NAS用HDDとの単価差は容量帯によって大きく変わります。同容量でも数千円から2万円超まで開き、容量が大きいほど差は広がる傾向です(2026年7月上旬のアキバ相場では、SMRのSeagate BarraCuda 8TBが25,980円だったのに対し、WD Red Plus 8TBは47,690円=差は約2.2万円でした)。差額は小さくないぶん、データ保全の保険料として妥当かどうかを容量ごとに見比べて判断してください。値動きの背景はNAS用HDDの価格高騰で解説しています。

8TBの価格例はAKIBA PC Hotline! 2026年7月8日公開号(調査期間6月27日〜7月4日)に掲載された当時の特売価格です。SMR/CMRの区分はSeagate公式「CMR/SMR一覧」にもとづきます。

NAS用HDDを選ぶときの4つのポイント

ポイント① 記録方式は必ず「CMR」を選ぶ

これが最重要ポイントです。HDDの記録方式にはCMR(Conventional Magnetic Recording)SMR(Shingled Magnetic Recording)の2種類があります。記録方式の仕組みと、手持ちのHDDがどちらか型番から調べる手順CMRとSMRの違いと見分け方で詳しく解説しています。

項目 CMR(推奨) SMR(NAS非推奨)
記録方式 従来型、トラック重ねなし 瓦状にトラックを重ねる
書き込み性能 安定(大量書き込みOK) 連続書き込みで失速
RAID適性 リビルド成功率高 ×リビルド失敗の実例多数
価格 やや高い 安い
代表例 WD Red Plus / IronWolf / Toshiba N300 WD Red無印(WD60EFAX等)、WD Blue(一部)

【重要】2020年のWD Red SMR混入事件

2020年、Western DigitalはWD Red(無印)の2〜6TBモデルに秘密裏にSMRを採用していたことが発覚。RAIDリビルド中にドライブが切り離されるトラブルが多発し、大きな批判を浴びました。
その後「Red Plus」ブランド(全容量CMR)「Red」(SMR混在)に分離。NAS用途では必ずRed Plus(型番にEFPX/EFZX/EFZZが入るモデル)を選んでください。

補足:Amazon限定「-AJP」モデルの型番表記に注意
【結論】商品名に「Red Plus」または「CMR」の表記があれば、末尾が「EFAX-AJP」でもCMRのRed Plus=買ってOK。本記事で紹介している広告カードは全てこれに該当します。
理由: Amazon.co.jp限定のWD Red Plus(エコパッケージ・型番末尾「-AJP」)は、商品名に「WD○○EFAX-AJP」と旧表記を含む場合がありますが、中身はCMRのRed Plusです(上記の無印・旧SMR「WD Red」とは別物)。「EFAX=SMRだから避ける」は無印WD Redに限った話で、Red Plusの-AJPは例外です。見分けは商品名の「Red Plus」「CMR」の併記で確認してください。

ポイント② 容量は「今の2〜3倍」を目安に

NASのHDDは簡単に交換・増設できません(特にRAID環境ではデータ移行が大変)。購入時に余裕を持った容量を選ぶのが鉄則です。

現在の使用量 推奨HDD容量(1本あたり) 想定用途
〜500GB 4TB 文書・写真中心の個人利用
500GB〜1.5TB 6TB〜8TB 家族写真・動画の蓄積
1.5〜3TB 8TB〜12TB 4K動画・RAW写真多め
3TB以上 14TB〜 SOHO・動画編集用途

▼ 家族の写真・動画の蓄積に定番の WD Red Plus 6TB(CMR・5400rpm)

ポイント③ 回転数は「用途で選ぶ」

「回転数は気にしなくていい」という解説もありますが、実際には5400rpmと7200rpmで明確なトレードオフがあります。

項目 5400rpm(低速) 7200rpm(高速)
代表製品 WD Red Plus 4-6TB / Seagate IronWolf 4-8TB / Synology HAT3300 Toshiba N300 / WD Red Plus 12TB
転送速度 約150〜180MB/s 約180〜260MB/s
消費電力(アイドル) 約3〜4W 約5〜7W
騒音・発熱 静か・低発熱 やや大きい・発熱大
向いている用途 家庭の写真・文書バックアップ 動画編集・複数ユーザー同時アクセス

家庭の2ベイNASであれば5400rpmで十分です。1Gbps LAN(実効110MB/s)ではHDD速度がボトルネックになることはほぼありません。

ポイント④ メーカーは実績重視

NAS用HDDの主要メーカーは実質以下の4社に絞られます。

  • Western Digital(WD Red Plus / Pro):世界シェアトップクラス、国内流通豊富
  • Seagate(IronWolf / IronWolf Pro):高速モデル中心、Rescue Data Recovery 3年付き
  • Toshiba(N300 / MG):国内メーカー、7200rpmの高速モデル中心
  • Synology(HAT3300 / HAT5300):純正ブランド(2024年本格展開)、自社NASとの互換性保証

NAS用HDDのおすすめ比較一覧(2026年版・定番9モデル早見表)

以下は2026年8月時点で国内流通している主要モデルの比較一覧(早見表)です。すべてCMR方式のNAS用HDD(DAS兼用)のみ掲載しています。

モデル 型番 容量 回転数(rpm) 保証 実売価格(目安) おすすめ度
WD Red Plus WD40EFZZ
(旧WD40EFPXは品切れ)
4TB 5400 3年 32,500円前後 ★★★★★
WD Red Plus WD60EFPX 6TB 5400 3年 41,000円前後 ★★★★★
Seagate IronWolf ST4000VN006 4TB 5400 3年 27,000円前後 ★★★★★
Seagate IronWolf ST6000VN006 6TB 5400 3年 41,000円前後 ★★★★☆
Toshiba N300 HDWG740UZSVC
(512MB版のバルク流通品。256MBのHDWG440は別型番)
4TB 7200 3年 30,000円前後 ★★★★☆
Synology HAT3300 HAT3300-4T 4TB 5400 3年 41,000円前後 ★★★★☆
WD Red Plus WD80EFPX 8TB 5640 3年 50,000円前後 ★★★★★
Seagate IronWolf ST8000VN002 8TB 5400 3年 49,000円前後 ★★★★☆
WD Red Plus WD120EFBX
(終売。現行の後継はWD120EFGX=キャッシュ容量などの仕様が異なります)
12TB 7200 3年 後継WD120EFGXが73,000円前後 ★★★★★

※価格は2026年8月2日に当サイトが価格.com・大手ショップで確認した1本あたりの実勢です(複数店で在庫のある帯を採用)。2026年のHDDは値上がりが続いており、この金額は動きます。12TBのWD120EFBXは価格.com掲載0店=当サイトが確認した範囲で流通が終了しており、いま買えるのは後継のWD120EFGX(73,000円前後・2026年8月5日確認)です。表の回転数・保証年数の欄はWD120EFBXの値のままです。後継のWD120EFGXは、WD公式のWD Red Plusデータシート(2025年9月版・英語)で7200rpm・キャッシュ512MB・内部転送速度260MB/s・CMR・保証3年と確認しました(2026年8月5日確認)。型番別の一覧はCMRとSMRの違いと見分け方にあります。4TBのWD Red Plusは長く定番だったWD40EFPX(256MBキャッシュ)が価格.com掲載0店=当サイトが確認した範囲で在庫が見つからず、いま買えるのは同シリーズのWD40EFZZ(128MBキャッシュ・CMR・5400rpm)です。N300 4TBはバルク流通品(HDWG740UZSVC)の実勢で、価格.com登録の箱入り版は7月下旬に41,800円まで上がっています。容量別の相場推移はHDD値上がりはいつまで?NAS用の相場と買い時で毎月更新しています。

「今は高いから待つべき?」への回答

2026年はHDD需要増(AI・データセンター)で家庭用容量も値上がりしました。秋葉原の最安値調査では、WD Red Plus 6TBが24,200円(1月10日)→41,800円(7月18日)=+72.7%、8TBは+52.1%でした。ただし一本調子の値上がりは7月下旬でいったん止まっています(WD Red Plus 6TBは7月23日の48,620円をピークに、7月27日以降は40,980円で横ばい)。一方で8TBは49,980円で高止まり、IronWolf 6TBは8月1日に上昇しており、下落トレンド入りしたと言える材料は当サイトが確認した範囲ではありません
NASのHDDは容量が足りなくなってからの交換・増設が非常に手間(RAID再構築・データ移行)なので、「必要になってから買う」だと結局割高になりがちです。必要容量を先に確保するほうがトータルで損失が小さい、というのが本記事の判断です(あくまで執筆時点の相場・傾向をふまえた見方で、今後の値動きを予測・断定するものではありません)。
値上がりの原因・容量帯ごとの単価・買い時の判断材料はNAS用HDDの値上がりと相場の推移に一次情報つきでまとめています。
今はこの金額を出せない、という場合は、買う前にNASの空き容量を増やす手(棚卸し・外付けへの一時退避・故障予兆の監視)があります。手順はHDDが高くて買えないときの選択肢にまとめました。

▼ 本記事イチ推しの WD Red Plus 4TB(第1位・CMR)はこちら

第1位:WD Red Plus(4TB=WD40EFZZ / 6TB=WD60EFPX)

迷ったらこれ。初心者の鉄板

  • 全容量CMR。4TB(WD40EFZZ)は5400rpm・128MBキャッシュ、6TB(WD60EFPX)は5400rpm・256MBキャッシュで静音・省電力(8TBは5640rpm、12TBは7200rpm。同じ12TBでもキャッシュは型番で異なり、現行のWD120EFGXは512MB、終売のWD120EFBXは256MBです)
  • 1〜8ベイNAS向けに公式認定、TLER対応でRAID安定
  • 年間ワークロード180TB(一般PC用HDDの約3倍のこき使いに耐える設計)、MTBF 100万時間、3年保証
  • Synology / QNAP / UGREEN / TerraMaster など主要NASで動作実績豊富

2020年のSMR問題を経て、「Plus」ブランドは全容量CMRと明示されています。型番末尾が「EFPX」「EFZX」「EFZZ」のものが本物のCMR版なので、購入時に必ず確認しましょう(Amazon限定-AJPだけはEFAX表記でもCMRの例外=上記注記参照)。なお4TBは長く定番だったWD40EFPXが品切れで、いま買えるのは同じRed PlusのWD40EFZZ(キャッシュ128MB・CMR)です。どちらもCMRなのでNAS用途の要件は変わりません。

第2位:Seagate IronWolf(ST4000VN006 / ST6000VN006)

Rescueデータ復旧付きで万一の備えに強い

  • 全モデルCMR、256MBキャッシュ
  • 4TB・6TBは5400rpm、8TBも現行のST8000VN002で5400rpm(先代の8TB ST8000VN004は7200rpmでしたが国内では実質終売)
  • Seagate独自の「IronWolf Health Management」機能
  • Rescue Data Recovery 3年間無料付帯(万一の物理故障時にデータ復旧サービスが無償)

▼ 第2位 Seagate IronWolf 4TB(ST4000VN006・CMR・5400rpm)はこちら

第3位:Toshiba N300(HDWG740 / HDWG440)

国内メーカーの安心感と、7200rpmの高速アクセスが魅力。2ベイNASでは発熱がやや気になるものの、性能重視の選択肢として有力です。4TBは型番でキャッシュが変わり、HDWG440が256MB・HDWG740が512MBです(上表の価格は在庫が見つかったバルク流通品HDWG740UZSVCのもの。同じ型番でも価格.com登録の箱入り版は別価格です)。14TB以上はヘリウム充填モデル。

第4位:Synology HAT3300(HAT3300-2T / -4T / -6T)

Synology純正ブランド。2024年から本格展開し、DSM上で完全サポート対象(互換性リスト掲載品)となります。2025年モデルのHDD互換性制限は2025年10月のDSM 7.3でほぼ撤回され、WD Red Plus/IronWolfでもストレージプールを作れます現行の線引き)。それでも純正には「未検証」表示にならない・DSMから直接ファーム更新できる・窓口を一本化できるという違いが残ります。なおPlus HDDシリーズは2/4/6TBがHAT3300(5,400rpm)で、8TB以上はHAT3320-8T・HAT3310-12T/-16T・HAT3320-20T(7,200rpm)と型番が分かれます。ただし価格差は無視できません。執筆時点の4TBはHAT3300が41,000円前後で、WD Red Plus 4TB(32,500円前後)より1本あたり約8,500円、2本なら約17,000円高くなります(両者とも値動きが続いており、差額そのものが月単位で変わります)。純正に払っているのは「価格の安さ」ではなく「互換性の安心」だと理解して選ぶのが正解です。

▼ 第4位 Synology HAT3300 4TB(純正・DSM完全サポート)はこちら

【非推奨】WD Red(無印、EFAX型番)

2020年にSMR採用が発覚したモデル。型番末尾が「EFAX」のものはSMRで、RAID環境での書き込み速度劣化・リビルド失敗リスクがあります。2026年現在もAmazon等で一部流通しているため、購入時に必ず型番で「EFPX / EFZX / EFZZ」(Plus)を確認してください。

こんな人にはどれがおすすめ?

WD Red Plus が向いている人

  • 初心者で失敗したくない人
  • 家庭利用で静音・省電力を重視する人
  • 2〜4ベイの小型NAS(DS225+/DS423+等)ユーザー
  • 長期保管の写真・文書が中心の人
  • 国内でのRMA対応実績を重視する人

Seagate IronWolf が向いている人

  • 価格を少しでも抑えたい人
  • 万一の故障時のデータ復旧サービスが欲しい人
  • 8TB以上の大容量を検討している人
  • 動画編集など書き込み頻度が高い用途
  • IronWolf Health Management機能を使いたいSynologyユーザー

2ベイNASでのおすすめ構成例

初心者に最も多い「2ベイNAS+RAID 1(ミラーリング)」構成を例に、実売価格の合計とともに提示します。NAS本体をまだ決めていない方は、家庭用NASおすすめ予算別ランキングで本体+HDD込みの総額目安を先に確認しておくと予算を組みやすくなります。

構成 HDD(2本) 実効容量 HDD合計価格 想定NAS
コスパ最優先 IronWolf 4TB×2 4TB(RAID 1) 54,000円前後 DS225+ / UGREEN DXP2800
バランス WD Red Plus 6TB×2 6TB(RAID 1) 82,000円前後 DS225+ / DS423+
容量重視 WD Red Plus 8TB×2 8TB(RAID 1) 100,000円前後 DS423+ / DS925+
Synology純正統一 HAT3300 4TB×2 4TB(RAID 1 / SHR) 82,000円前後 DS225+ / DS925+

HDD合計は1本の実勢を2倍した目安で、2026年8月2日確認。値上がりが続いている最中なので、購入時はご自身でも金額をご確認ください。「Synology純正統一」は当サイトで価格を確認できている4TBで試算しています(HAT3300-6T・HAT3320-8T など6TB以上は現在価格が未確認のため掲載していません)。

さらに4K動画やRAW写真を大量に扱う・SOHO用途なら、12TBクラスも選択肢に入ります(RAID 1で実効12TB/RAID 5なら4本で実効36TB)。書き込み頻度が高い用途では7200rpmモデルが快適です。

▼ 4K動画・SOHO向けの大容量 WD Red Plus 12TB(CMR・7200rpm/現行モデルは WD120EFGX=キャッシュ512MB。終売のWD120EFBXは256MBでした)

「ロットを分けるべき」説について:当サイトは根拠を確認できていません

RAIDでは同容量・同モデルでの運用が基本です。ここで「まったく同じロット(生産時期)で揃えると故障タイミングが近くなる」という説をよく見かけますが、それを示す定量的な公開データを当サイトでは確認できていません。別店舗・別タイミングで買ってロットを分散させるのは、気になる方向けの選択肢です。2本同時に買っても構いません(同時に届けば、販売店の初期不良交換の期限内に2本とも検査できます)。

初心者がやりがちなNG例

失敗パターン5選

  • NG①:デスクトップ用HDD(WD Blue、BarraCuda)を入れる
    24時間稼働とRAIDを想定していないため、数ヶ月で故障の報告多数。
  • NG②:型番を見ずに「WD Red 無印」を買う
    無印の「EFAX」はSMRで地雷。「Red Plus」(EFPX/EFZX/EFZZ)を選ぶ。※Amazon限定-AJPのRed PlusはEFAX表記でもCMRで例外。
  • NG③:容量ケチって2TBや1TBを選ぶ
    1〜2年で容量不足になり、RAID再構築の手間が発生。
  • NG④:外付けHDDを分解してNASに入れる
    「殻割り」HDDはNAS用ではなく保証も失効。CMR/SMRも不明で危険。
  • NG⑤:届いたHDDを検査せずに、いきなりデータを入れて使い始める
    販売店の初期不良交換は当サイト確認で最短「到着から7日」。期限を過ぎてから不良に気づくと、その場の交換ではなくメーカー保証(発送と返送で時間がかかる)扱いになります。

よくある質問(FAQ)

Q1. NASにSSDを使ってもいいですか?

A. 使えます。Synologyの2025年モデル(DS225+/DS925+等)も、2025年10月のDSM 7.3以降は互換性リスト未掲載の2.5インチSATA SSDでストレージプールを作れます。ただし未掲載のドライブはストレージマネージャで「未検証」ステータスとして表示され、Synologyのテクニカルサポートが限定的になる場合があると公式KBに記載されています。M.2 NVMe SSDのプール・キャッシュだけは今も互換性リスト掲載品が必要で、ここは制限が続いています。表示とサポートの違いが気になるならSynology純正(SAT5210/SNV3410)が確実。家庭用途ならHDD主体、SSDはキャッシュ用というのが王道です。線引きの詳細はSynologyの純正HDD縛りは結局どうなったかにまとめています。

Q2. HDDは2本同時に購入すべきですか?

A. RAID 1を組むなら同容量・同モデルの2本が必要で、2本同時に買って構いません。「まったく同じロットは避けるべき」という説は広く語られていますが、それを示す定量的な公開データを当サイトでは確認できていません。同時に届けば、販売店の初期不良交換の期限内に2本とも検査できるという実利のほうが確実です。もちろん、1本目でNASを構築し、数週間後に2本目を追加してRAIDを組む運用も可能です(その場合は2本目も届いた直後に検査してください)。

Q3. 異なるメーカーのHDDを混ぜてもOK?

A. 技術的には可能ですが推奨しません。RAID 1では容量が小さい方に揃えられ、SHR(Synology)なら異容量混在も可能ですが、メーカー混在は回転数・振動特性が違うため共振トラブルの原因になります。同一モデルで揃えるのが最もリスクが低い選択です(ロットを分けるかどうかは、Q2のとおり当サイトでは根拠を確認できていないため、こだわらなくて構いません)。

Q4. NAS用HDDの保証とRMA(修理交換)はどうなりますか?

A. WD Red Plus / Seagate IronWolf / Toshiba N300はいずれも3年保証。上位モデル(WD Red Pro / IronWolf Pro)は5年保証です。国内正規代理店品(CFD販売、アスク等)なら日本語でRMA対応可能。並行輸入品はメーカー直接対応となりやり取りが英語になるため、購入時は必ず正規代理店品を選ぶのがおすすめです。

Q5. NAS用HDDの寿命はどのくらい?

A. 一般的な目安は3〜5年です。MTBF(平均故障間隔)は100万時間とカタログに書かれていますが、実使用では稼働時間2万〜4万時間(約3〜5年)で交換を検討するケースが多いです。SMARTの「代替セクタ数」「書き込みエラー率」「通電時間」を定期的にチェックし、警告が出たら即バックアップを取って交換しましょう。

Q6. DAS(USB直結ストレージ)用のHDDは何を選べばいい?

A. DASでも基本はNASと同じCMRのNAS/DAS兼用HDD(WD Red Plus・IronWolf)が安心です。RAID対応のDASケースを使うならCMRは必須(SMRはリビルド失敗リスク)。24時間稼働しない使い方なら要件は緩めですが、長時間の書き込みやバックアップ用途なら本記事の定番モデルがそのまま使えます。
NASと外付けHDDの使い分けは外付けHDDとNASの違い・どっちを選ぶかNASのバックアップ先に使う外付けHDDの選び方(容量の決め方・ext4かNTFSか・据え置き型を選ぶ理由)はNASのバックアップ先に使う外付けHDD/SSDの選び方で解説しています。

筆者宅の納戸2帖のメタルラックに設置された3台のNAS:Synology DS223j(現役・LED稼働中)・UGREEN NASync DXP2800(現役・黒)・Synology DS216j(前世代機・保管中)と、それぞれに搭載されたNAS用HDDを長期運用中
筆者の運用環境:Synology DS216j→DS223j+UGREEN DXP2800の3世代NASで、NAS用HDD(WD Red Plus・IronWolf)を長年運用中。本記事のHDDおすすめは、単なるスペック比較ではなくNAS本体を実際に3台運用してきた経験からの結論です。設置場所は納戸2帖・エアコン付き、24時間稼働。

まとめ:迷ったら「WD Red Plus」か「IronWolf」のCMR版

2026年版・NAS用HDD選びの最終結論

  • 初心者は WD Red Plus(4TBはWD40EFZZ / 6TBはWD60EFPX) が鉄板
  • 価格・Rescueデータ復旧サービス重視なら Seagate IronWolf(ST4000VN006 / ST6000VN006)
  • Synology純正NAS派は HAT3300(互換性保証で安心)
  • 型番で必ずCMRを確認(EFPX / EFZX / EFZZ / VN006 / HDWG / HAT3300)
  • 2ベイRAID 1なら4TB〜6TBが家庭用の黄金構成
  • 古いWD Red無印(SMRのEFAX型番)とデスクトップ用HDDは避けるのが無難
  • RAIDはHDD故障の耐障害性を上げる仕組みで「バックアップ」ではない(誤削除・ランサムウェア対策には別バックアップが必須)

NAS用HDDは「安物買いの銭失い」が最も起きやすいパーツです。データを守る保険料として、定番のCMRモデルを選ぶのが結局は一番コスパの良い選択になります。

初期構築時にHDDを正しく選んでおけば、3〜5年は安心して運用できます。この記事を参考に、あなたのNASライフを快適にスタートしてください。

届いたHDDを最初にどう検査するかは、NAS用HDDの初期不良チェック3つにまとめています(初期不良交換の期限は、当サイト確認で最短が到着から7日でした)。

▼ 迷ったらこの1本。WD Red Plus 8TB(EFPX型番のCMR)は下記から

参考ソース(本記事の事実確認に使用)